出会い系といえば、異性・同性の男女がインターネットを使って知り合い恋人関係へ発展するサービスで、今では「マッチングサイト」やスマホアプリ化された「マッチングアプリ」と言われており、まだまだ若者に人気のコンテンツです。
2000年のインターネット普及時代から爆発的に流行りだし様々なサービスが立ち上がり、純粋に出会い恋愛を楽しんだ人も多く居ますが、その反面、出会い系を通じた事件や詐欺、社会問題にまで発展した例もあります。
当時を経験した人たちは「出会い系」や「マッチングアプリ」に対してあまり良いイメージがない人も多いのではないでしょうか?
出会い系の歴史
出会い系が爆発的に普及したのは2000年代のはじめの頃、携帯端末がPHSからガラケーへと変化し、インターネット環境も良くなってきた時代です。
元々出会い系の始まりと言われるのは「テレクラ」や「出会い喫茶」などと呼ばれる異性の斡旋業が先駆けと言われていて、インターネットがない時代、とても重宝されていました。
そして1984年、日本におけるインターネットの歴史が始まるころPHSが流行りだし、インターネット掲示板での出会いが始まります。
出会い掲示板時代に
インターネットでの出会いの始まりは、今のようにSNSやコミュニティサイトの姿ではありませんでした。
当時は掲示板と呼ばれるサイトが軒を連ね、有名なものは2ちゃんねるなど世界中の人が集まるような場所が多くなりました。
この中でも1992年というかなり早い時期からサービスを開始した「スタービーチ」と呼ばれるサイトは特に人気があり、出会い掲示板といえばスタービーチというほど有名になっていました。
- 女性が男性を選べなかった
- 実際に出会いの場に足を運ばなければならなかった
- 地方や過疎地域など差があった
出会い喫茶やテレクラは、上記のような問題を抱えていましたが、インターネットさえあれば出会えてしまう「スタービーチ」は気軽に出会え、このような問題を解消した上、今のマッチングアプリにも通づる「どれだけアクセスが来ても重くならない&サイトが落ちにくい」という要素を持ち合わせており、爆発的に人気になりました。
全国各地から人が集まる大規模サイトに
そして、全国各地から人が集まる人気サイトになります。
今のマッチングアプリの根幹を作ったといえる程に成長します。
- 悪質業者、スパムに対して徹底的に対処していた
- 広告を大々的に打ち出していた
- とても使いやすかった
このような理由から常に出会い掲示板の首位に君臨していました。
「出会い系サイト規制法の改正」により、サービス終了
常に出会い系の首位に君臨していた、スタービーチはその後も出会い系の首位に君臨し続けます。
2000年代に同ジャンルでサイトが立ち上がったASOBO、ワクワクメール、イククルなど出会い系サイトがサービスを開始、そのほかFacebookやmixi、TwitterなどのSNSサイトが立ち上がり人気が出た中でも変わらずユーザーに支持されていました。
しかし2009年2月1日に施行された「出会い系サイト規制法」の法改正により、同年の1月31日に「スタービーチ」はサービスを突如終了することになります。
法改正による設備体制を整えることができなかったのです。
出会い系サイトサービス新時代へ
実は有名であったスタービーチも、未成年による売春や事件、社会問題にも関係している点があり、「出会い系は危ない、危険だ」というイメージがついてしまった節もあります。
スタービーチが終了後、生き残ったサイトは法改正に準じ、年齢認証の確認を設けたり「インターネット異性紹介事業」「第二種電気通信事業」など総務省へ届出、認可を得て生き残りました。
出会い系サービスが増え始める
昔から健全に営業している出会い系サービスの他に、沢山の出会い系サービスが立ち上がることになります。
これは大手スタービーチがなくなったことにより他の代わりになるサイトを求めたユーザーが増えたため、そのユーザーを獲得するために出会いを装ったサイトが増えました。
システムやサービスは出会いそのものなのですが、自サイトに登録させてポイントを消費させて稼ぐという悪質なやり方で、いわゆる「サクラ」はこの時に生まれました。
更に出会い系は悪という印象がついてしまいました。
マッチングサイトと呼ばれるように
月日は流れ現在はそのような出会い系サイトはなくなりつつあります。
時代は少子化時代に突入し、若者よりも高齢者の数が増えるという時代に入ります。
現在は、女性の社会進出もあって男女との出会いは学校や職場、コミュニティ以外ではなかなか出会う機会もなくなり、「相席居酒屋」などの昔あった出会い喫茶に似たようなサービスも始まりました。
スマートフォンが普及し、出会い系サイトもイメージを一新したく、次々とアプリ化して若者の獲得に成功します。
法整備もしっかりし、年齢認証や本人確認が厳しくなったことで出会い系のイメージも徐々に良くなった頃、出会い系は「マッチング」と呼ばれるようになります。
今では「マッチングサイト」「マッチングアプリ」と呼ばれ、出会いも「婚活」や「恋活」といった呼び方に変わりました。
出会い系・マッチングサイトに対しての世間のイメージ
この記事を読んでいる方、ご両親、世間の人は「出会い系サイト」や「マッチングサイト、アプリ」についてどのようなイメージを持っているのでしょうか?
世代によっても様々ですが、悪いイメージと良いイメージの意見をそれぞれ分けて分析してみました。
悪いイメージ
過去には学生などの未成年がインターネットで知り合った危険人物による事件や事故に巻き込まれてしまうといった痛ましい事件が多々ありました。
特に未成年においては標的になりやすく、売春行為の他に大人でもかかる高額請求詐欺などもあったため、あまり良いイメージを持つ人はいません。
利用をしていて他サイトに誘導する業者やそれによる詐欺、事件に巻き込まれやすいという意見もあります。
実際にマッチングサイトを利用した方の悪いイメージの中で最も多いものが「実際に異性と会えない」です。
サクラや業者に出会ってしまい、結果会えなかったということも原因としてあげられますが、理想が高かったり、コミュニケーション不足などによる”普段の出会いと変わりない要因”が原因になっています。
出会い系やマッチングサイトを利用している事実を親戚や知り合いなど身近な人に知られたくないという意見や、なんとなくそういうサイトを利用しているのは良くない、恥ずかしいと言った抽象的な意見もありました。
異性と付き合うということは、最後には人生の伴侶として婚約をしますが、その際に二人の馴れ初めを聞かれたときに答えられないといった意見もありました。
良いイメージ
職場や学校では得ることのできない新しい出会いができるという前向きな意見があります。
統計ではマッチングサイトで出会った人と婚約まで結びついたという結果もあり、日本を除いて海外ではマッチングアプリの出会いが当たり前になっているようです。
また、離婚率も通常の恋愛と比べて低いのが特徴で、もしかすると満足する恋愛や長い結婚生活にはマッチングサイトが欠かせないのかもしれません。
マッチングサイトで年齢や趣味などを知り、実際に会話を重ねてから会うことは、素性のわからない人と出会うよりも安全で安心、という意見が多くなってきています。
TwitterやFacebookなどのSNSを通じて付き合い、結婚した人もいるので、時代が変わってきているのかもしれません。
今までビジネスに没頭していて恋愛や出会いに費やす時間がなかった人も、スマートフォンのアプリを使って、空き時間に手軽にマッチングアプリで出会いのチャンスを手に入れることができます。
昔にはできなかったインターネットでの手軽なコミュニケーションツールとして、SNSが普及してきた今、前向きに捉える人が多いです。
現在の出会い系・マッチングサイト
現在の出会い系やマッチングサイトは、PCよりもスマートフォンが主流となっていて、法律の観点から18歳未満の未成年は利用禁止、公的証明書による年齢認証が必須となっています。
出会い系サイトの始まりとは違う、より安全に利用できる設備やルールを持って運営されているサイトがほとんどです。
今ではアプリ化されたマッチングアプリも多く、目的やタイプによってマッチング方法も様々なようです。
利用者の数
全国で出会い系サイトやマッチングサイトの利用者の割合はどれくらいか気になります。
海外では出会い系やマッチングサイトと呼ばれるサービスをオンラインデーティングとよんでおり、北米では当たり前となっているそう。
海外では日本よりも数年前から出会いに関して最先端技術を取り入れており、日本が出会い系を始めた頃にはすでに欧米では当たり前の出会い方法の一つでした。
マッチングアプリは、出会うためにマッチングと呼ばれる男女のタイプや共通点を探して見つけてから、実際に会うといった手順ですが、「オンラインデーティング」は「直接会うこと」によりフォーカスしたサービスのことで、よりリアル寄り、より密な出会い系サービスト言えます。
マッチングサイトで重視されるのは?
マッチングサイトで重視されるものは
- 価格、値段などの金銭面
- セキュリティやプライバシー保護などの安全面
- UIのみやすさ、使いやすさ、高負荷によるサーバー対策、アプリ対応などの設計面
- 異性とのマッチング率
となっており、これらは利用しているユーザーからの評価の指標になります。
- セキュリティやプライバシー保護などの安全安心なアプリだが、価格が高い。
- 利用は無料だが、UIが使いにくく、扱いづらいしよくアプリが落ちる。
- 使いやすくて値段もちょうどいいが、セキュリティが心配でマッチングしない。
どのマッチングサービスも一長一短です。
自分にあったマッチングサイトやマッチングアプリを探すには、口コミなどの評価コメントから真意をうまく汲み取ることが大事になります。
出会い系やマッチングサイトのメリット・デメリット
出会い系やマッチングサイト、マッチングアプリのそれぞれのメリット・デメリットをまとめましたので、参考にしてみてください。
必ずしも全てのサービスに当てはまるものではありませんが、出会い系やマッチングサービスをやったことがない人は是非参考にしてみてください。
メリット
マッチングサイト、マッチングアプリはPCやスマートフォンさえあれば、好きな時好きな時間に異性と出会うことができます。
パソコンを持っている家庭がまだ一部しかなかった時代から比べ、今やマートフォンを1人1台持つ時代だからこそ、若者から年配の方まで多くのユーザーからの支持と利用者を集めています。
合コンやパーティーの集会など、わざわざ出向いて時間と体力を浪費して得られる出会いは限られてきますが、出会い系サイトやマッチングサイト、マッチングアプリならば全国から瞬時に地域を絞って探すことができます。
普段は忙しい人との出会いの可能性も出てきます。
実際に会ってからマッチングする合コンやパーティーなどは、いきなり異性と顔合わせをしたり、ちょっとご遠慮したい方も少なからず出てきますが、そのときに連絡先を交換してしまってずっと付きまとわれたり…なんてことがあります。
マッチングサイトでは先にメッセージのやり取りを行って、相手の素性や会話の感じを見ることができるので、マッチングして合う前に相手のフィルタリングが可能になります。
デメリット
マッチングアプリに慣れない間は、相手とのメッセージにはこじつけますが、実際にマッチングから出会うまでが大変な場合があります。
じぶんだけでなく相手も慎重になりがちなので、メッセージのやり方やコツを掴まないと、次のステップへ進まなかったり、他のサイトやラインへ誘導する業者に出会うことがあります。
迷惑ユーザーや未成年、業者などをフィルタリングするために、年齢認証システムを設けているマッチングサービスが多く、一昔前までは生年月日を入れるだけで年齢認証ができていましたが、今ではクレジットカード決済や、身分証明書の提示を求められることが多いです。
クレジットカードや免許証、保険証がない場合、役所にまで証明書を取りに行く必要があるため非常にめんどくさい印象があります。
【まとめ】出会いがない今、使うべきか
学生時代から交友関係がある人だったり、常に何かしらの出会いのある人であれば、人からの紹介で出会いがありますが、今の御時世、出会える環境がない人にはマッチングサイトやマッチングアプリを使うという選択肢は悪くない判断だと思います。
昔と違い、ネットリテラシーが高くなってきている今は詐欺サイトやアプリは減少し、大手企業が安全を確保したサービスを提供しています。
これからの時代に合わせた出会いの形になるのではないでしょうか。